私の病気が誰かの役に立っていた
主治医に何度も繰り返し言われたことの一つが、
『やりたくなかったら、やらなくていいよ』
やらなきゃなんないって思い込んでるんだけど、
実はやらなくてもなんとかなるってことがある。
それを、私はいつも『やらなきゃ、やらなきゃ』って自分を追い詰める。
主治医はそれによく気付いてくれて、
『やらなくてもいいんじゃない?』
と、私を楽にしてくれる。
このことを、以前電話で母に話したことがあった。
らしい。
私はすっかり忘れてた。
ある時、母が、
『あんたが
「やりたくなかったから、やらなかった。
やりたくなかったら、やらなくていいんだよ」
って言ってたのを聞いて、あ~そうだよな~って思ったの。
そうしたら楽になったんだ』
って言ってきたことがあった。
びっくり。
なんでも普通にやってる、
なんでも簡単にパパパーッとやってるように見えてた母にも、
この言葉が響いてた。
私が病気で苦しんでる中でたどり着いた(たどり着きそうな)考え方が、
母のことも救っていた。
私の病気も母の役に立ったんだって思ったら、
なんかうれしかった。
そうだよね、やっぱりみんな頑張ってて、
しんどいことがあって、
ちょっとした言葉や考え方で救われたりしてるんだよね。
『無駄なことなんて何一つない』
ってことを病気になってから何度も実感したけど、
ほんとにこれは上辺だけの励ましの言葉ではないんだなぁって思う。