うつ病・パニック障害の専業主婦が考えていること

病歴10年以上の専業主婦が、もがきながらなんとか病気と向き合っている日々を、気が向いたときになんとなく書いているブログ

 

親孝行という呪縛

誕生日、父の日、母の日と、一年間に何度か親をお祝いする日がある。

贈っていない年もあったと思うけど、

私が実家を出て一人暮らしを始めてから、

毎年たいていプレゼントを贈っている。

それが親孝行になると思って。

でも、その親孝行を、もうやめたい。

正確に言うと、父への親孝行を、やめたい。

毎年、姉と協力して一緒にプレゼントを買い、贈っている。

お金を出し合って、

姉が選んで2人の連名で贈ることもあれば、その反対もある。

姉が選ぶ時は、仕事が忙しくてなかなか選びに行けないというのもあるけど、

パジャマやポロシャツなんかのわりと無難なものになることが多い。

私が選ぶ時は、すごく頑張って選ぶ。

父の誕生日プレゼントに何かないかと悩みに悩んで、

母に聞き込みをし、父がウォーキングを始めたと聞き出し、

スポーツ用品店を何軒も回って、

へとへとになりながら納得のできるスポーツウエアを買ったり。

母の日には、ガーデニングが好きな母のために、

花の苗の20個セットを、今の庭の雰囲気を考えて花の色まで指定して贈ったり。

とにかく、頑張る。

箱を開けた瞬間に『うわぁ!』とびっくりしてもらえるように。

使うのが楽しくなるような物を。

純粋に喜んでもらいたいから贈っている。

そう思っていた。

でも、これって違うね。

親孝行になると思うから贈ってるんじゃなくて、

『親孝行をしている自分に安心する』から、贈ってるんだよね。

そして、姉よりも頑張ってプレゼントを選ぶのは、

『姉が選んだプレゼントよりも私が選んだプレゼントの方が良い。

姉よりも私の方が頑張って選んでる。

だから、姉よりも私のことを見て。

姉よりも私のことを褒めて。

私のことを認めて。』

ってことなんだと思う。

親に愛されたいって、子どもの自然な欲求だもんね。

母とはよく電話で話をするから、頑張って選んでいる私のことを知っている。

だから、私は安心できる。

でも、父はそれを知らない。

だから、プレゼントそのもので勝負するしかない。

ちゃんと伝わるかなって不安。

姉よりも私の方が頑張ってるんだよって。

こんな親孝行、しんどいよね。

なのに。

こんなに頑張って選んでるのに。

母から衝撃的な結末を聞いた。

あれは確か服かなにかを贈ったとき。

たぶん母が郵送された段ボール箱を開けて、

中から服が入っているプレゼント包装された包みを取り出し、

それを父に渡したんだと思う。

父はそれを、開けもせずに積み重ねてある新聞紙の山の上に置いた。

そして数日後。

新聞紙の山の上に置かれたプレゼントの包みの上には、

さらに新聞紙が。

信じられないよね。

一生懸命選んだプレゼントが、開けられもせずにゴミ同様に扱われていたなんて。

いつまでたってもプレゼントを開けない父にキレた母は、

何も言わずにそのプレゼントを新聞紙の山から抜き出し、

しばらくの間、クローゼットの奥の奥に隠したらしい。

母の無言の制裁。

この出来事を聞いてからも、私は父に毎年プレゼントを贈り続けている。

自分でもバカだと思う。

まるで、贈らないと父から見捨てられてしまうと恐れているかのように。

それを、やめたい。

父への親孝行をやめたい。

純粋じゃないこのねじ曲がった親孝行をやめたい。

この話を彼氏さんにしたら、

『じゃあ、これからはオレがパパ担当になって代わりにプレゼントを贈るよ』

って。

なるほど。

その手があったか。

まずはここからかな。

試しにやってみよう。

苦しみながら、泣きそうになりながらプレゼントを選ぶという親孝行なんて、

やめてしまえ。

親孝行という呪縛から私を解放させたい。

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

8/100